ミディール クラウドは相変わらず意識が戻っていない
何か戯言を呟いている……
クラウド「う…… ああ……？ う…… あ…… ああ。…… 俺……
ナンバー…… いくつ？
百億の…… 鏡のかけら…… 小さな…… 灯火……
捕らわれた…… 天使の…… 歌声……
……ゼノ…… ギアス……」
ティファ「……ダメだわ…… クラウド…… 全然良くならないの……
私、どうしたらいいのか……
もしクラウドが、このまま一生治らなかったら……？」
その時、突然地面が揺れだした！！
ティファ「キャッ！？」
クラウド「……奴らが…… 奴らが…… 来る！！」
シド「何だってえ、クラウド！？」
クラウド「う…… ああ……？」
シド「ちくしょー。一体どーなってやがんだ！？」
ティファ「ま、まさか…… これって……！？」
シドは外に出てみると
シド「な、何だ、こりゃあ……！？
地下のライフストリームが地表に吹き出すってえのか！？
おい、ありゃあ……！？ やべえぞ、こりゃ……！！」
遠くから大きな叫び声ととともにウェポンがやって来るではないか！！
ティファ「シド……！？ どうしたの！？」
シド「な、何でもねえ！！ クラウドと一緒に、中にいろ！！」
ティファ「でも……！？」
シド「ヘッ、心配すんねえ。
このオレ様が、そう簡単にくたばってたまるかってんだ。」
ティファ「気を付けて……！」
シド「ようし、行くぜ！ 目にもの見せてやらあ！！ ちくしょー！！
ウェポンの野郎めが！！ よりによって、こんな時に現れ
やがって……！ さあ、来やがれ！ こんちくしょーめ！！」
シドは仲間と共にウェポンを迎え撃つ！！
さすがに伝説の巨獣だけあってその強さは半端ではなかったが
何故かこちらの攻撃を数回受けた後、飛び去ってしまった
シド「ちくしょーめ！ 逃げるってのかよ。」
ユフィ「あいつ、いつか絶対ぶっ飛ばしてやるからなあ！」
ケット・シー「何とか、ライフストリームも収まったようですな。」
しかし……
シド「ち、まさか……！！ こ、こりゃ、やべえ……！
ストリーム本流の吹き上げか！？ さっきまでの奴なんか
比べもんにならねえくらいどでかいのが来るぞ！！
ダメだ！！ 逃げろッ……！！」
ユフィ「でも、ティファとクラウドが……！？」
シド「バカ野郎！！ 人の事心配してる場合か！？ いつストリームが
吹き出すか…… うわっ！！ 時間がない、急げっ！！
ティファ！！ クラウド！！ 逃げろおおおっ！！」
一方、診療所に避難していたティファは
ティファ「何かマズイよ…… 揺れが、どんどん酷くなってくる。
ちょっと待ってて、クラウド。
先生！ ここにいるより何処か外へ逃げた方が……？」
ドクター「うむ…… 開けた場所へ避難した方が安全かも知れんな。」
ティファ「何も心配しなくていいのよ、クラウド…… 私がきっと、
安全なところまで連れていってあげる！」
ドクター「いかん！ 家がもたんぞ！！ 急ぎたまえ！」
ティファ「はい！ いい、クラウド……？ 行くわよ！！」
ティファはクラウドの車椅子を押して走り出す
その後ろから次々と地面が崩れていく！！
そしてもう少しで村から出れるというところで突然前の地面が崩れさり
ふたりは吹き出したライフストリームに飲み込まれてしまった……
ティファ「こ、ここは……？ どうなったの、私……？
クラウドは……！？ クラウドは、何処！？
え…… 何……？ 誰……？ 誰なの……？ 聞こえないよ……」
真っ暗闇の中、何か聞こえてくる……
ティファ「ちょっと、待って……！ 私、そんなの、知らない！ 違う、
私じゃないよ……！ 私、そんな事、しない！！
嫌ッ、やめて……！！ 中に入って来ないで！！
誰か、助けて……！ お願い……！！
助けて、クラウドッ！！ いやあああああッ……！！」
ティファの中にライフストリームに存在する
様々な知識、思い、記憶が入り込んでくる！！
ティファは耐えきれずに再び気を失う……
そして気付くととても幻想的な世界にいた……
ティファ「……… ここは……？」
ふと周りを見ると、クラウドの姿がたくさん映し出されている
ティファ「クラウド！？ どうしたの、クラウド……！？
一体、これは……！？ ここは、あなたの夢の中……？
……それとも…… あなたの…… 意識なの……？
捜してるのね？ クラウド…… 自分を……
……手伝うよ、私も。本当のあなたを取り戻すため一緒に、
頑張ろ！ でも…… どうすれば……？」
クラウド『ニブルヘイムの門…… ５年前、セフィロスと共にこの門を
くぐり…… そうして…… すべてが始まった……』
ティファ「通じているの…… ニブルヘイムに……？ そうね……
確かにそこから始めるのが一番なのかもしれない……
行ってみましょう、クラウド。辛いかもしれないけど……
私がついてるから……」
ティファとクラウドの目の前に５年前のニブルヘイムが映し出される……
ティファ「ほら…… クラウド。給水塔がある…… おじいさんの宿屋も
あるね。村で１台きりのトラック。私達が子供の頃から
ここにあったんだよね？ これがあなたの記憶の中の
ニブルヘイムなのね？ 私のニブルヘイムと同じ。
だからここは…… 私達のニブルヘイムだね。
５年前…… ここにふたりのソルジャーがやって来た……
セフィロスと…… 若くて陽気なソルジャー。その時の様子……
もう一度教えて？」
クラウドは５年前の記憶を思い出す……
村の入り口にはセフィロスがやって来るところである
セフィロス『どんな気分なんだ？』
ティファ「５年前…… 私はこの時初めて本物のセフィロスを見た。」
ティファとクラウドの目の前に５年前の情景が映し出される
ニブルヘイムの入り口でセフィロスがクラウドに語りかけている……
セフィロス『久しぶりの故郷なんだろ？ どんな気分がするものなんだ？
オレには故郷がないからわからないんだ……』
クラウド『ええと…… 両親は？』
ティファ「この人が…… 英雄セフィロス。」
セフィロス『母の名はジェノバ。オレを生んですぐに死んだ。父は……』
ティファ「クラウドが憧れていた最高のソルジャー、セフィロス。
でもね、正直に言うと何て冷たそうな人、って思ったの。」
ティファはこの光景を見て、彼女の当時の記憶を思い起こす
セフィロス『オレは何を話してるんだ…… さあ、行こうか。』
ティファ「嫌な予感がしたの、覚えてるわ。」
セフィロスの後にふたりの神羅兵、そしてソルジャーのクラウドが現れる
しかし、ティファは首を振り
ティファ「違うの、クラウド。言葉にすると…… 恐ろしい事になりそうで
ずっと隠してた。でも、今は隠さずに言うね。あなたは
いなかった。クラウド、５年前、あなたはニブルヘイムには
来なかったのよ。私…… 待ってたのよ。でも、クラウドは……
来なかった。」
５年前のあの日……
ティファはずっと村の入り口でクラウドの姿を待ち続けていたのだ
ティファ「あの時派遣されてきたのはセフィロスともうひとり……」
ティファの記憶が辺りを映し始める……
セフィロス『さあ、行こうか。』
セフィロスの後に現れたソルジャーは、黒髪のソルジャーであった
そう、大空洞でセフィロスが見せたソルジャーである
クラウド『セフィロスと共にニブルヘイムに出向いたソルジャーは
クラウドでは…… なかった……？』
ティファ「私には…… もう、何も言えない…… 答えはあなたが、
自分自身で見つけなきゃ…… それが見つけられないと……
あなたは…… 急がないで、クラウド。ゆっくり……
少しずつでいいの。ね？」
クラウド『星空の給水塔…… あの夜のふたりの約束も……
偽りの記憶でしかないとしたら？』
ティファ「焦っちゃダメ、クラウド…… 答えを急いで、自分を
追いつめないで。たくさんの小さな想いを確かめながら
戻って行けばいいのよ…… ゆっくり…… 少しずつね……
そう…… 例えば、あの星空の満天の星達……」
次は星空が煌めく７年前……
ティファ「最初から…… ね？ クラウド、思い出して。
そう、私、この服を着てた。あ…… そうだったね。
クラウド、背、低かったんだね。……可愛いねぇ。
いつかセフィロスが言ってたけど…… クラウドは私の話に
合わせてこの記憶を創り出してたって言ってたけど……
この星空は、クラウドは自分で考えた…… ううん、
思い出したのよ。星がとっても綺麗な夜、クラウドと私。
ふたり、給水塔でお話しした…… だから私は、どんな時でも
あなたは本当のクラウドだって思っていたの。私はあなたが
ニブルヘイムのクラウドだって信じてる…… でも、あなた
自身は信じていない…… この記憶だけじゃ足りないよね。
ねえ、クラウド、それなら…… 他の記憶は？ ううん、
記憶じゃない。記憶って、頭の中から無理矢理引っぱり
出さなくちゃならないでしょ？ だから間違ってたり、形が
変わっていたり…… でも、胸の奥に眠る思い出は違うわ……
きっとそれは、偽物なんかじゃない。もしそんな思い出を、
呼び覚ます事が出来れば…… そうだ！ 何かしら私に関係の
ある思い出は、どう？ 私が何か言って、その事をあなたが
思い出すんじゃなくて…… クラウドが何か言って、もし私が
その事を覚えていれば…… それが、あなたと私の思い出……
ねえ、何か話して…… 何でもいいから、
あなたにとって大切な思い出を…… そう言えば、
クラウドはどうしてソルジャーになりたいって考えたの？
私には、あなたが突然決心したように思えたんだけど……」
そうすると、何処からか語りかけ声がする
クラウドの声にしては、何か子供っぽい様な声だ
『……悔しかった。……認めてほしかったんだ。』
そして、目の前にいるクラウドもその声に合わせるかのように……
クラウド『……悔しかった。……認めてほしかったんだ。
強くなれば認めてもらえる、きっと……』
ティファ「認めてほしい……？ ……誰に？」
再び何処からか声がする
『……誰にだって？ ……わかるだろ？
……ティファに…… だよ。』
クラウド『ティファに……』
ティファ「……私？ どうして！？」
クラウド『ティファ…… 忘れちゃったの…… あの時の事？』
ティファ「あなたは…… ごめんなさい…… 何の事、言ってるの？」
目の前に先程の声の主…… 小さい頃のクラウドが現れる
クラウド『ううん…… いいんだ。ティファ、あの時は大変だったしね。
自分の事で手一杯だったからあの時の俺の事なんか
覚えてなくて当たり前だよ。』
ティファ「……あの時？」
クラウド『俺にとっては大切な…… 悔しかったけど……
凄く大切な思い出なんだ…… ……行ってみる？
………封じ込められた秘かな…… 願い…… 大切な想いは……
誰にも知られる事なく……』
幼いクラウドは一つの窓を指さした
クラウド『この窓が何処に通じているかわかる、ティファ？
それじゃ…… 行くよ。』
その窓の先は……
ティファ「私の部屋？」
クラウド『俺、この日、初めてここに来たんだ。』
ティファ「そう…… だった？」
クラウド『いつもは外から見上げてるだけだった。』
その時、ティファの部屋に他の子供達が現れた
彼らは、ティファが幼い頃よく遊んだ子供達であった
そして…… 幼いティファの姿もある
『おい、見ろよ！ クラウドが来るぞ！
あいつ入ってくる気かな？』
ティファは何故か元気がなく、友達の言葉にも首をうなだれるだけである
ティファ「この日、クラウドが初めて私の部屋に？ ……そうだったよね。
家は近所なのに、私…… クラウドの事、
あまり知らなかったんだよね。ずーっと小さな頃から仲良く
していたと思ってたのに…… そう言えば……
クラウドが私の部屋にいる風景って記憶に…… ない。
一緒に遊んだ記憶も…… ない。私のクラウドとの思い出は
いつでも星空の給水塔が始まり……」
クラウド『ティファはね、いつでもこの仲良し３人組と一緒だった。』
ティファ「……そうだったね。」
クラウド『俺は…… みんなバカだと思っていた。』
ティファ「えっ！？」
クラウド『いつもどうでもいいような事でケラケラ笑っててさ、
子供っぽかった。』
ティファ「だって、子供だったんだもん。」
クラウド『……わかってる。バカだったのは俺なんだ。
本当はみんなと一緒に遊びたいのにどうしても、仲間に
入れてって言えなかった。そのうちさ…… 俺はみんなと
違うんだ…… あんな子供っぽい奴らとは違うんだって
思うようになったんだ。でも…… もしかしたら。』
大人のクラウドも話し始める
『もしかしたら声を掛けてもらえるかもしれない。
そう考えてみんなの周りをうろついていた……』
クラウド『どうしようもなくひねくれてた。そして…… 弱かった。』
『給水塔にティファを呼び出したあの夜も俺は考えていた……
ティファはきっと来てくれない……
こんな俺の事なんか嫌ってるって。』
ティファ「そう…… あの時は突然だったね。私も…… ちょっと
ビックリした。でもね…… 確かに私達はそれほど仲良しじゃ
なかったけど…… クラウドが村を出てからはあなたの事、
ほんとによく考えたのよ。クラウドはどうしてるかな？
クラウドはソルジャーになれたのかなって。クラウドの記事、
載ってるかもしれないから新聞だって読むようになったの。」
クラウド『ありがとう、ティファ。後で、こいつに言ってやって。
きっと喜ぶよ。』
ティファ「うん！ あれっ？ ねえ、この日、何があったの？
何か特別な日？」
クラウド『この日はね……』
静寂の後…… 大人のクラウドが静かに漏らした
『ティファのお母さんが……』
ティファ「ママが…… 死んじゃった日……」
ティファはその時の事をはっきりと思いだした
その日…… ティファの母親が亡くなり、ティファはうなだれているのであった……
ティファ『ママに…… 会いたい……』
ティファは突然走り出し、ニブル山へと向かう
ティファ『あの山の向こう、……何があるのかな？』
『ニブル山は怖いよ。何人も人が死んでるからね。』
『生きては越えられない山……』
ティファ『じゃあ、死んだ人は？ ママは山を越えて行っちゃったの？
私、行ってみる！』
ティファはどんどんと山道を登っていく
友人もつられて行くが、やがてひとり、またひとりと怖くなり降りていく
クラウドは後から追っていくと
ティファはちょうど釣り橋を渡っているところ……
それを見たクラウドは慌てて追いかけていく
やがて、ふたりは山道で力尽きて倒れてしまう……
クラウド『何処をどう歩いたのか覚えてないんだ。ティファが足を
踏み外して俺は慌てて駆け寄って、でも間に合わなかった。
ふたりとも…… 崖から落ちたんだ。
この時はヒザ擦りむいただけですんだけど……』
しばらくして、ティファの父親がふたりを見つけた
ティファパパ『クラウド！ どうしてこんなところへティファを
連れ出したりしたんだ！ まったく！ お前が何を考えてるのか
全然わからん！ ティファにもしもの事があったら
どうするつもりだったんだ！！』
クラウド『ティファは７日間意識不明だった。死んでしまうかと思った。
俺がちゃんと助けていれば…… 悔しかったんだ…… 何も
出来なかった自分の弱さに腹が立った。それからはティファが
いつも俺を責めているような気がしてさ。
俺は荒れていった…… 誰かれ構わず喧嘩を仕掛けて……
そんな時だ。セフィロスの事を知ったのは。セフィロスの
ように強くなりたい。強くなれば、みんな俺の事を……
強くなりさえすれば……
ティファだって、俺の事、認めてくれると……』
ティファ「そうだったの…… クラウド。ゴメンね、クラウド。
あの時の事、私がちゃんと覚えていればもっと早くに……」
クラウド『ティファのせいじゃないよ。俺のせいだ。』
ティファ「でも、あれは、確か…… 私達が８歳の時よね！ そうよ！
見つけたわ！ クラウドは、５年前に創られたんじゃない。
幼い日の、その思い出は創りものなんかじゃないもの！
クラウド、頑張って！ 後少しよ！ 本当のあなたを、
捕まえるの！ 行きましょう、もう一度ニブルヘイムへ……！」
クラウド『真実は、すぐそこにある。もうすぐ答えが、手に入る……』
クラウドは幼き日のクラウドと重なり、だいぶ記憶が戻ってきたようである
そしてあの日のニブルヘイムへと向かう……
ティファ「待って、クラウド。何処へ？ 何処へ行くの？」
クラウド『……魔晄炉……？ 魔晄炉へ！ ５年前の魔晄炉へ！』
そして５年前の魔晄炉……
その時、父親を殺された怒りでセフィロスに挑みかかる
ティファの姿が映し出される
そして刀で一閃されるティファ
そして駆けつけたのは、クラウドとは違う黒髪のソルジャーであった！！
ティファ「あっ！ クラウドじゃない！」
クラウド『ザッ…… クス…… ザック…… ス。ザックス……』
ティファ「思い出したのね！！ そうなのよ！ セフィロスと
ニブルヘイムに来たのはザックスだったのよ！ それじゃ、
クラウドは何処にいたの？ ねえ、クラウド。あなたは……
これを見ていた？」
ザックスは無惨にもセフィロスに返り討ちにあってしまう……
クラウド『見て…… いた……』
そこに突然男が走り込んで来て、ザックスの剣を持ちセフィロスに向かっていく
その男は神羅兵……
そしてジェノバを見ているセフィロスめがけて剣を突き立てた！！
セフィロス『ぐうぉぉ…… だ、誰だ。』
『母さんを…… ティファを…… 村を返せ……
あんたを尊敬していたのに…… 憧れていたのに……』
その神羅兵は……
ティファ「クラウド！？ そうだったんだ…… ……一緒にいたのね。
私を見ていてくれたのね。うん、覚えてる。そっか……
クラウドだったんだ。」
ティファの記憶の中でセフィロス達と一緒にいた神羅兵
彼の事が今まさに思い出される……
そしてクラウドは語った
５年前の本当の出来事を……
ザックス『なあ、クラウド。気分悪いなら、そのマスク取っちゃえば？』
クラウド『ああ……』
５年前、ニブルヘイムに向かうトラック
そこには、セフィロスとザックスという黒髪のソルジャー
そして神羅兵であったクラウドがいた
クラウド『そう…… これが…… 俺だ。俺、ソルジャーには
なれなかったよ。絶対なってやるなんて言って村を
出たくせに…… 恥ずかしくて……
誰にも会いたくなかった……』
クラウドはニブルヘイムに入ると、村の入り口で座っているティファを目にする
今の状況を知られたくない彼は思わず帽子を深く被る
そして…… セフィロスのセリフ……
セフィロス『どんな気分なんだ？ 久しぶりの故郷なんだろ？』
そう、これは偽りのない場面
あの大惨事の時も、クラウドは参れもなくいたのだ……
クラウド『俺は……』
そして…… 再びニブル山の魔晄炉
セフィロスに斬られたティファ、そして返り討ちにあったザックス
その後に…… セフィロスを倒したクラウドの姿が……
ティファ「……来てくれたのね。……約束、守ってくれたのね。
ピンチの時にちゃんと来てくれたんだ！」
クラウド『ごめん…… 行くのが…… 少し遅れた……』
ティファ「いいのよ…… クラウド。」
クラウドは倒れているティファを抱えて寝かす……
その時、セフィロスが姿を見せる！！
クラウドはセフィロスの不意を付き、刀を突き立てたのだが
セフィロスはまだ生きていたのだ……
セフィロス『お前ごときに……』
セフィロスはもう視界がよくわからないのか
脇にいたクラウドを無視して通り過ぎる……
手にしたジェノバと共に……
ザックス『クラウド…… セフィロスに止めを……』
辛うじて息のあるザックスがクラウドを促す
クラウドはセフィロスの後を追い
クラウド『セフィロス！！』
セフィロス『図に…… 乗るな……』
相手はさすがに超一流のソルジャー
止めを刺そうと追いかけてきたクラウドを逆に刀で突き刺す！！
しかしクラウドも必死にその突き刺された刀を掴み、セフィロスに対抗する！！
セフィロス『そ…… んな…… ばかな……』
そして渾身の力を込め、セフィロスを刀ごと持ち上げて放り出す！！
セフィロスは壁に強く打ちつけられ
真っ逆さまに魔晄炉に落ちていく……
これが…… ５年前の真実であった……
ティファ「クラウド……」
いつの間にか子供のクラウドが近くに来ていた
クラウド『それじゃ…… さよならだ、ティファ。』
ティファ「……！？」
子供のクラウドの周りに何人かのクラウドの幻影が集まり
そして子供のクラウドに重なっていく……
ティファ「クラウド！！」
クラウド「う…… あ、あ……！ う…… ティファ……」
ティファ「ああ、クラウド……！ 本当にクラウドなんだね！」
クラウド「ああ…… ティファ…… やっとまた…… 会えたな……」
ティファ「バカッ！！ みんなに心配かけて！！」
クラウド「くッ……！」
ティファ「クラウド！？ 大丈夫！？」
クラウド「こ、声が…… 奴らの……」
ティファ「そうか…… 私達…… ライフストリームの中にいるんだね。
みんな、待ってるよ。帰ろう、クラウド。
みんなのところへ……」
クラウド「ああ、そうだな…… 帰ろう、ティファ。一緒に……」
クラウドとティファはライフストリームから浮かび上がる……
そして気が付くと
バレット「おい、大丈夫か！？ ティファ！？」
ティファ「う…… ううん……？ バレット…… 帰ってきたのね、私……
クラウドは……？ 彼は、大丈夫？」
バレット「ああ、心配いらねえ。しぶとい野郎だぜ、まったく。」
ティファ「ね、バレット…… 私…… ライフストリームの中で
ほんとのクラウドを見つけたんだ。
ううん、私が見つけたんじゃない。クラウドが……
彼が自分自身の力で見つけ出したんだわ……」
バレット「ああ、わかってる…… 疑ったりして悪かったな。
しかし、お前にゃ負けたよ。大した女だぜ、まったく。」
ティファ「人間て、自分の中に何てたくさんの物を
しまってるんだろう…… 何てたくさんの事を
忘れてしまえるんだろう…… 不思議だよ…… ね……
…………」
バレット「おい、ティファ！？ しっかりしろ！！ ティファ……！？」
ティファは安心したのか眠ってしまったようだ……
しばらくしてクラウドも気が付き、ハイウインドに乗り込んだ
ティファも何とか意識を持ち直し、全員がオペレーションルームに集まった
ハイウインド
クラウド「みんな…… すまなかった。何て言ったらいいのか……」
レッドXIII「もういいよ、クラウド。謝ってばかりだからね。」
クラウド「俺は元ソルジャーなんかじゃない。
みんなに話した５年前の出来事や、ソルジャーとしての話は
俺自身が創り出した幻想だったんだ。
大見得きって村を出たのにソルジャーになれなかった俺……
それを恥じた弱い俺は親友だったザックスから聞いた話……
更に自分で見た事を混ぜ合わせて幻想の自分を創り出した……
そしてその自分を演じ続けていたんだ。」
バレット「幻想かよ…… その割には強かったじゃねえか。」
クラウド「身体はソルジャーとほとんど同じなんだ。宝条の
セフィロス・コピー計画というのは何の事はない、
ソルジャーを創るのと同じやり方でしかなかったんだ。
ソルジャーは魔晄を浴びるだけじゃない。実は、体内に
ジェノバ細胞を埋め込まれた人間なんだ。良くも悪くも
心が強い人間はソルジャーになる。ジェノバのリユニオンも
関係ない。でも、弱い人間は…… 俺のように簡単に自分を
見失ってしまう。ジェノバ細胞をセフィロスの強い意志。
そして俺の弱い心が生み出した人間。それがみんなが
知っていた俺…… クラウドだ。……俺は幻想の世界の
住人だった。でも、もう幻想は要らない……
俺は俺の現実を生きる。」
ティファ「ひねくれ者のクラウド君ね！」
バレット「それじゃ今までと変わんねえぜ！」
ケット・シー「ところでクラウドさん。これからどないするんですか？
まさか、船から下りるなんて言わんといてや。」
クラウド「……メテオが降ってきてるのは俺のせいだ。
だから俺に出来る事は何でもやるつもりなんだ。」
バレット「おう！ 星を救う戦い、続けるんだな！」
クラウド「バレットがよく言ってただろ？」
バレット「おう、アレだな！」
レッドXIII「なになに？ わからないよ！」
クラウドとバレット、そしてティファが同時に叫んだ！！
クラウド「俺達が乗った列車は途中下車は出来ないんだ！」
ティファ「私達が乗った列車は途中では降りられない！」
バレット「オレ達が乗っちまった列車はよ！ 途中下車は出来ねえぜ！」
その声に全員が笑い出し、そして新たなる戦いを誓った！！
クルー 「クラウドさん！ お話、感動しちゃいました！ 自分も弱い
人間っすからクラウドさんの気持ちよっくわかりまス！
さあ、いつ戦いが始まるかわかりません。準備をどうぞ！」
そしてクラウドが操縦室に行くと
ケット・シー「あのな、クラウドさん。ボクらな、ヒュージマテリア
作戦の途中ですのや。それでな、早速ですけどジュノンに
海底魔晄炉ってありますのや。
ボクの知ってる限り後はあそこが残ってるだけですねん。
ってなわけで、行きましょか！」
ティファ「頑張ろうね、クラウド！」
バレット「行くぞ、クラウド！ もたもたしてらんねえ！ ゴー！ ゴー！
ジュノンだぜ！」
シド「やってみてわかったけどよ。リーダーってのは大変だよなぁ。
誰がどんなマテリア付けてるとかす～ぐ忘れちまったぜ、
オレ様はよ。」
レッドXIII「やっぱり、クラウドがいるの、いいな！」
ヴィンセント「幻想の世界からの脱出か…… フッ……
どっちが幸せなのか……」
ケット・シー「いきなりでナンやけどさくっと、
ジュノンへ行きましょか！」
一方、船酔いに悩むユフィも一応はクラウドの復帰を祝っているようだ
ユフィ「はぅ…… あんたにはわかんないだろ？ この船酔い……
乗り物酔いの辛さ…… 頼むから…… ほっといて。」
クラウド「……よくわかるよ、ユフィ。俺の乗り物酔いも筋金入りだ。
俺がソルジャーだと思っていた時はすっかり
忘れていたけどな。」
ユフィ「おろ～…… ね、何とか酔わない方法ってないのかな？」
クラウド「俺の研究によると…… まず、緊張していると酔わないな。
しかし、常に緊張している訳にもいかない。こういう広い
場所がある乗り物では動き回るのが良い方法だ。その場で
身体を動かすのもいいだろうな。でも、兵士はトラックでの
移動が多かったからな。あれは最悪だった…… ああ、それから
絶対に乗り物の中でしてはいけない事がある。それは……
字を読む事！ まあ、一度酔ってしまったら何をやっても
どうしようもない。辛いところだよな……」
ユフィ「あ、でも仲間がいるからちょっとだけ、元気出たよ。
気分は…… はぅ…… だけどね。
次、何処行くの？ 早く行こう？ それでさ、アタシを
パーティーに入れて船から降ろしてよ、ね、クラウド。」
仲間に暖かく受け入れられたクラウドは早速ジュノンへと進路を取った
その前にクラウドはニブルヘイムに進路を取った
何故焼けた筈の村が復興していたのか
何故ティファは無事だったのか
そして…… 自分の空白の５年間を捜すため……
ニブルヘイム クラウドはティファの家に行くとおもむろにピアノを弾いた
おぼろげながらも、何処かで聞いたようなメロディーを弾くと
ティファ「その曲なら、楽譜があるわ。あれ？ ちょっと待って！
楽譜の間に何か挟まってる。」
それはティファの師、ザンガンの残した手紙であった
『ティファよ。
この村は一体どうなっているのだ？
あれは幻、それとも夢だったのか？
いや、そんな筈はない。私ははっきりと覚えている。
炎の中から無事な者を救い出そうとしたが力及ばず……
怒りに燃えた私はセフィロスを倒すべく魔晄炉へ向かった。
セフィロスの姿は見えなかった。そのかわり魔晄炉の中で
倒れていたティファ、お前を見つけたのだ。
セフィロスを倒すよりもお前の命を救う方が大切だと私は
考えた。魔晄炉の中には他にも何人かまだ息のある者が
いたのだが救う事が出来たのはお前だけだった。
魔晄炉から出ると、神羅の軍隊が到着したところだった。
指揮を執っていたのは、確か宝条という科学者だったと
記憶している。
宝条は『少しでも息のある者は実験用に集めておけ』と
兵士達に命令していた。
何の実験だか知らないが、可愛い弟子を渡す訳にはいかない。
私はお前を背負って山を下り、そして村を出た。
私は道中何度もお前にケアルをかけつつお前の命を
救ってくれる医者を求めてミッドガルを目指した。
あの街は好きではないが、私のケアルだけではどうしようも
なかった。ミッドガルの信頼出来る医者にお前を預けて
私は再び旅に出る事にした。お前の事は心配だったが、
一つ場所に留まっていられないのが私の性分だ。
傷はすっかり良くなっただろうか？ 元気にしているだろうか？
あれから、何年が過ぎたのだ？ 私はふらりとこの村に
戻ってきたが正直なところ、驚いている。村は元通りだが、
黒い服の不気味な者達がうろついている……
神羅の匂いがぷんぷんするが、私は深追いするつもりはない。
逃げていると言われればそれまでだが神羅に関わるのは、
もう嫌なのだ。
さて、ティファ。この家の者が戻ってこないうちにここを
立ち去らなくてはならない。時間はなさそうだ。
お前は必ずこの手紙を見つけるに違いない。それを信じて
ここに私からの贈り物を隠しておく。きっと役に立つだろう。
直接渡したいところだが弟子に老いた自分を見られるのは
辛い。私はもうジャンプさえ出来なくなってしまった。
私の技、お前が磨き上げてくれる事を願っている。
最愛の弟子へ ザンガン。』
ティファはザンガンからの贈り物である技の奥義書を手にし
それを極める事を師に誓った
また、机の上にはこの村の人が書いた手紙が残っていた
どうやら報告書らしい……
『定期報告 宝条博士へ
１ コピー行動記録
残念ながら今朝も村を出ていった【コピー】はいません。
既に報告させていただいたとおり【コピー】達は確かに何かを
感じてはいるようです。
しかし、譫言のように【リユニオン】【セフィロス】などと
言うだけであり、どこかに旅立つという気配はまったく
ありません。
２ 機密保持関係報告
今朝に村を訪れた人間は計８名。幸い、今朝も、
５年前の事件を知っている者はいませんでした。
ですから、村が燃える前と同じように再建された事に気付いた
者はいません。村人のふりをしているスタッフの演技も
なかなか上手くなりましたのでこちらの方は問題なしと
思われます。
以上、報告いたします。』
次にクラウドは神羅屋敷の地下室に行ってみた
そこで５年前の悪夢を思い出す……
５年前……
セフィロスの狂乱の後、宝条によって捕らえられていたクラウドとザックスは
宝条のおぞましい研究のため巨大なビーカーの中に浸けられており
魔晄を常に照査されていた……
『ほーら、餌だぞ……』
係の者が食事を運んでくる……
そしてザックスの鍵を開け、ちょっと隙を見せたその時
ザックスが飛び出し、その男を殴り倒した！！
そしてクラウドの鍵も開け
ぐったりしているクラウドを抱え上げて脱出したのだ！！
ザックス『お！ あったあった。これに着替えろよ。ちょっと臭うけど、
ま、贅沢は言うな。結構似合ってるぞ。さて……』
ザックスは運良く側を通りかかったトラックに乗せてもらい
ニブルヘイムを後にした
ザックス『おい！ おっさん！ ミッドガルはまだか？』
『うるさい！ 乗せてやっただけでもありがたく思え！』
ザックス『なあ、ミッドガルに着いたらお前、どうする？』
クラウド『………』
ザックス『俺はあちこちに当てがあるんだ。みんなの世話んなって……
あ、どの女の子も親と一緒に住んでるのか……
そりゃマズいよな～あ？』
クラウド『………』
ザックス『ダメだ… 作戦チェンジ！ う～ん…… 何をどうするにしても
取りあえず金だよな…… ……商売でも始めるか。
な、クラウド。俺に出来る商売ってあると思うか？
なあ、おっさん！ 何か俺に出来るような商売知らないか？』
『何言ってんだ。若いんだろ？ 何でもやってみろ！ 若いうちは
何でもやってみるもんだ。 若いうちにいろいろ苦労してなぁ。
自分の道って奴を捜すのよ。』
ザックス『何でも、だってよ。そんな事言われたってな…
あ！ そうだよな！ 俺は他の奴らが持ってない知識や技術を
たくさん持ってるんだよな！ 俺、決めたぞ！ 俺は
『何でも屋』を始める！ おう！ ありがとよ、おっさん！』
『あんた… オレの話、ちゃんと聞いてたのか？』
ザックス『おい、俺は何でも屋になるぜ。面倒な事、危険な事。
報酬次第で何でもやるんだ。こりゃ、儲かるぞ～
な、クラウド。お前はどうする？』
『だから… そうじゃなくて。』
クラウド『う… ぁぁあ…』
ザックス『……冗談だよ。お前を放り出したりはしないよ。
……トモダチ、だろ？ 何でも屋だ、クラウド。
俺達は何でも屋をやるんだ。わかるか、クラウド？』
ザックスは未だ魔晄の影響で上手く動けないクラウドを気遣った……
そして車を降り、もうすぐでミッドガルに着けるというところまで着たが
神羅兵に見つかったらしく、銃声が聞こえてきた！
ザックスはクラウドを置き、ひとりで対抗しようとするが
反対に撃たれ、その場で射殺されてしまう！！
神羅兵 『こいつ、どうします？』
クラウド『ああ…… うあぁぁぁ……』
指揮官 『これはダメだな。放っておけ。』
そうして神羅兵達は去っていった
やがて雨が降り出す中、クラウドは必死にザックスの元へと這っていく
無言で横たわるザックスを眺め
そしてその持っていた剣を受け取り立ち上がる……
そして…… その数日後ティファと再会するのである……
ザックス－ソルジャー・クラス１ＳＴ。ゴンガガ出身の若者で、ニブルヘイムから
ソルジャーになるべくやってきたクラウドと親しくなる。
またエアリスとも親しく、彼女の初恋の人物でもある。
５年前、ニブルヘイムからクラウドを連れて逃げ出した際に神羅兵に
発見され射殺。その際にショックを受けたクラウドはザックスの記憶を
自分の記憶としてソルジャーを演じさせた。
そこに残っているビーカーが当時の状況を説明している
そして、そのビーカーにはクラウド達が残したメッセージもあった
Ｃ－ＰＲＯＪサンプル－Ｂ（コードＣ）
『ここから逃げよう……』
Ｃ－ＰＲＯＪサンプル－Ａ（コードＺ）
『餌の時間が… チャンスだ……』
また、部屋の奥にはその当時の出来事を記した報告書が残っていた
『逃亡者に関する報告書』
『Ｘ月Ｘ日
当施設から逃亡した２名をミッドガル近辺で発見しました。
：発見時の状態
Ａ 元ソルジャー／ナンバー【無】
魔晄照射及びジェノバの影響は見受けられませんでした。
Ｂ 一般／ナンバー【無】
ジェノバへの反応過多が見受けられました。
：処分に関して
Ａ 抵抗したため、射殺。
Ｂ Ａが抵抗する間に逃亡。
：その他
現在、Ｂの行方は不明です。しかし、Ｂは意識の乱れがかなり
進行している様子でしたのでこのまま放置しておいても問題は
無いというのが我々の見解です。
今後に関する指示をお願いします。』
クラウド達の故郷はいつの間にやら
神羅の秘密を守るためだけの村になっていたのである
村人達は５年前にほとんどが死に、
僅かに生き残った人は宝条のリユニオン計画の犠牲になったのだ
そして復興された村は秘密を守るために
神羅から派遣された者が平穏に暮らすという演技をしていたのだ
クラウド達はやりきれない思いをしながらもニブルヘイムを発った
今すべき事はヒュージマテリアを神羅から取り戻す事
そのためにも一刻も早くジュノンにと思うのであった
ジュノンに着くと
ジュノン クラウド「気のせいかもしれないけど…… 何か物足りなくないか？」
そう…… ジュノンの象徴とでも言うべきキャノン砲の姿がないのだ
一体何故…… そう思うクラウド達ではあったが
今はヒュージマテリアの方が先である
さて、しばらくご無沙汰していたあの神羅課長の姿がここジュノンで見られた
窓際神羅課長「ジュノンの大砲シスターレイを運ぶとかで出張に来たのは
いいけど…… 本社から、もう帰ってこなくていいって……
私のサラリーマン神羅人生は一体…… イヒヒヒヒヒ……
上層部がウェポンに殺されちまえばワタシが社長に……！！」
哀れ神羅課長は気がおかしくなってしまったようだ
さて、ケット・シーの情報では海底魔晄炉にヒュージマテリアがあるらしい
クラウドはジュノンから海底魔晄炉へと続く通路に向かうと
既にそこには神羅兵達が待ち受けていた
隊長 「うっし！！ 訓練の成果を見せちゃれ！
全員、とっつげき～！！」
しかし…… クラウド達の強さを知ってか
兵士達は反対方向に逃げていく
隊長 「こ、こりゃ～！！ そっちは、海底魔晄炉！ 逃げんな～！！」
慌てて隊長も追いかけていった
クラウドは呆れながらも彼らの後を追い、海底魔晄炉を目指した
途中、立ち塞がる神羅兵を蹴散らして海底魔晄炉に侵入し
潜水艦のドックを抜け、最深部にある魔晄炉に着くと
海底魔晄炉 クラウド「！？ ヒュージマテリアが！」
ちょうどその時魔晄炉からマテリアが運ばれていくところであった！！
ティファ「さっきの潜水艦で運ぶつもりよ！」
シド「そうは問屋が卸すかってんだ！ この野郎！」
急いで追いかけていくが
クラウド「間に合ったか！？」
しかし目の前で潜水艦に積み込まれてしまう！！
そして、そこに立って指揮をしているのは……
レノ 「何してる、と。お前も積み込みを…… クラウド！？」
シド「オレ様のギャラはち～とばかり高いぜ。」
ティファ「ギリギリ間にあったってとこね。」
クラウド「俺達に渡すか、ルーファウスに届けるか…… どうする？」
レノ 「あいにく、貴様らと遊んでいる暇はない、と。
今はヒュージマテリアが最優先だ、と！」
レノの背後から巨大なロボットがやってくる！！
レノはロボットにクラウドを任せ、潜水艦を発進させるためその場から逃げ出す
クラウドはそのロボットに少々手こずり、何とか始末したが
クラウド「し、しまった！ 潜水艦が！」
ティファ「は、早く追わないと！」
シド「慌てなさんなって！ あいつを、頂戴しちまおうぜ！」
シドはもう一台待機している潜水艦を示した
クラウドはシドの言う通り、潜水艦を奪おうと急ぐ！！
神羅兵 「お、おのれ……！」
神羅兵 「艦は渡さんぞ！」
神羅兵 「潜水艦が欲しけりゃ力ずくで奪ってみな！」
神羅兵 「ああ…… 先輩！ そんな強気な発言は…」
そこにも神羅兵がいたが、やはり蹴散らされてしまう……
そして潜水艦に乗り込むと、そこには何か見覚えのある神羅兵と隊長の顔がある
そう、ジュノンでの歓迎パレードで世話になった隊長であった
隊長 「こりゃ！！ こりゃ、いかん！」
神羅兵 「もう後がないであります！ 自分は死にたくないであります！」
神羅兵 「自分は悔いが残るであります！ 一度も実践で
スペシャルポーズをやった事がないであります！」
隊長 「うっっし！！ この戦いに初勝利し～！！
見せつけちゃれ！！」
神羅兵 「はっ！！」
隊長 「最後の訓練始め～！！」
神羅兵 「はっ！！」
隊長 「待たせたなっ！ 思い残す事はないっ！！ とっつげき～！！」
クラウドは何か哀れになり……
クラウド「う～ん……」
取りあえず捕虜にしておく事にした
彼らは抵抗もなく大人しく捕虜になった
神羅兵 「ありがとであります！
捕虜にしてくれて自分は幸せであります！」
神羅兵 「潜水艦の操作は難しいでありますよ！
自分はチンプンカンプンであります！」
隊長 「こりゃ！ き、気安く話しかけんな！」
そして、いざ潜水艦を動かす事となったが……
クラウド「誰か、すまない…… 俺、もう限界なんだ。
この狭さ、揺れ、エンジン音……」
ティファ「どうしよう…… 潜水艦奪っても、動かせない。」
シド「こんなもんはこうすりゃ！ ほぅれ～見ろぃ！
後は頼んだぜぃ！」
クラウド「そうだな……
動かしてる方が気が紛れる。ここは俺に任せてくれ。」
ティファ「頑張って、クラウド！」
シド「オレ様はここで見物してらい！」
クラウド「さて、どうするか？ 準備は完了だな……
このスイッチか…？」
クラウドはスイッチを入れると潜水艦が作動し始めた
目の前の画面が切り替わり、前方を映し出す……
クラウドは必死の操作で潜水艦を操縦し、先程出航した潜水艦を捜した
そして見つけると一斉に魚雷を発射！！
見事に命中して沈めた！！
クラウド「ふぅ～！ やったな！！ ヒュージマテリアは海底に沈んだ
筈だ。このまま、探索を続けるか……」
その時、何処からか連絡が入ってきた
『……神羅潜水艦部隊全機、応答せよ……
……神羅潜水艦部隊全機、応答せよ……』
クラウド「ん……？ ……神羅の通信か。」
『……どうした、２号機応答せよ……』
ティファ「２号機…… ……通路に書いてあった！ この潜水艦の事よ。」
クラウド「わかった、やってみる。
こちら神羅２号機…… 異常なし。」
『……了解。……次のミッションを伝える……
……速やかにジュノンドックに帰航せよ……
…ヒュージマテリアをエアポートより搬出する…
……作業のないものは警備に当たる事……
……以上、通信終了……』
クラウド「ジュノンエアポート… 急げば間に合うか。
海底のヒュージマテリアは後回しだ。浮上するぞ！」
シド「エアポートだろっ！ 任せときぃ！」
潜水艦－神羅の最新鋭の潜水艦。数基の魚雷を装備し、
海中での戦闘にも充分耐えられる構造となっている。
こうして神羅の潜水艦をも入手したクラウドはジュノンへと急ぐ
そしてエアポートに駆けつけたが
ちょうど残ったヒュージマテリアを積んだ輸送機が飛び立つところであった……
ジュノン クラウド「しまった！ ヒュージマテリアを……」
ティファ「後を追えないの？」
シド「あれの行き先は……」
クラウド「決まってるさ。ロケット村だ。」
クラウドはハイウインドを飛ばし、ロケット村へと急ぐ
Transcript from: http://members2.jcom.home.ne.jp/ffstory/ff/index.html
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